つぶてソング

2018年02月13日

東日本大震災音楽復興支援コンサート

ベートーヴェン『荘厳ミサ』と『つぶてソング』(抜粋)演奏会のお知らせ

『つぶてソング』は詩人和合亮一氏が震災直後からツイッターへ書き続けた詩集「詩の礫」(フランス文学賞受賞)に、作曲家新実徳英氏が音楽を付けた作品です。

ひとりの歴史学者が戦争の〈記憶〉の希薄化について書いた文章”戦争の時代を生きた人々の〈体験〉が、継承対象者を意識したり、あるいは継承者によって引き出されることによって〈証言〉となり、それら体験世代の次世代・次々世代に継承されつつ再構成されて〈記憶〉となる。だが、いくつもの〈記憶〉群が、公的な〈記憶〉へと再構成されていく前に、時間的な経過は、〈記憶〉の継承だけではなく、忘却・消滅をも必然的に生み出していく。”山田朗著「日本の戦争」より引用

戦争とは全く違う出来事ですが、東日本大震災の〈体験〉を発信し続けた和合さんの詩が、新実先生の音楽により『つぶてソング』として〈証言〉となり、演奏し人々が歌うことによって小さな事かもしれませんが忘却・消滅しない〈記憶〉となっていくのかもしれません。復興が進んでいる地域もありますが、被災地の一部では7年後であっても、震災は遠い〈記憶〉ではなくまだ人も土地も影響を受けたままです。「音楽は微力だが無力ではない」という新実先生の言葉を改めて思い出しました。

ベートーヴェン『荘厳ミサ』演奏の前に

ジェフリー・リンク指揮『つぶてソング』(抜粋)

皆様、是非聞きにいらしてください。

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