11月

2018年11月01日

11月に入りました。間もなくロシア合唱団でショスタコーヴィチの練習が始まります。お申込みいただいた皆様ありがとうございます。まだまだ団員募集してますので、皆様奮ってご参加ください。

交響曲第2番 作品14 10月革命に捧げる

作曲は1927年、国立出版所の音楽局宣伝部が、10月革命10周年への交響曲的作品として若いショスタコーヴィチに委嘱した作品です。第2番・第3番を作曲した頃の現代音楽について、以下ショスタコーヴィチ自身が回想している文を引用させていただきます。

”「音楽というものーそれは音の選択ではないという初歩的な事実について、自分の頭と感覚と貧弱な知識によって納得するのに、1年の歳月を余儀なくさせられた。同時に新しい音楽作品について、あまりにも表面的な知識しか持ちあわせていないのは、音楽院での教育の不十分さだと思っている・・・中略・・・一層良くないのは現代音楽についてだった。音楽院はそれらの大部分を不自然なものとして容認しなかった。それらは深い思慮もなく、『手の器用さ』の生みだす『えせ音楽』と解釈されていた。そういった『えせ音楽』の筆頭に挙げられていたのが、もちろんストラビンスキー、シェーンベルク、ヒンデミットであった。言うまでもなく、私は彼らから遠い所にあった。私は全く彼らを知らなかったし、思想穏健な音楽院の聡明さにどっぷりつかっていた。

ずっと後になってようやく、私はこの列挙された『反逆的』作曲家たちの音楽の新鮮な潮流のなかにある重大な意味や、才能や、独創性や、高度な芸術的嗜好のすべてを理解することができた。そして私に植えつけられた先入観のすべてを投げすてて、青年の情熱を込めて綿密に革新的な音楽の学習をはじめた。その時はじめて彼らが天才的であること、ことにストラビンスキーが巧妙な色彩派で、オーケストレーションの希にみる巨匠であることが分かった。私は自分の手法を解きほぐし、自分の才能を古いしきたりから自由にしなければと感じた。」こうして革新的な作曲技法と新しいスタイルの実験として生まれたのが、このふたつの交響曲である。”

(全音楽譜出版社:ショスタコーヴィチ交響曲第2番スコア      解説:寺原伸夫 より引用)


ショスタコーヴィチ自身が

”自分の才能を古いしきたりから自由にしなければ”との思いで

作曲した前衛的な意欲作 渾身の一作品

合唱でその音楽に触れてみませんか?

あなたの参加をお待ちしています