Minnelied 恋歌

2023年04月27日

合唱講座で取り上げるもう一つの作品、ブラームス『12の歌とロマンス』はドイツ語で歌います。

今回曲の資料として、いつもドイツ語の資料や字幕などを手掛けている事務局の方から、以前に手書きで丁寧に作成した発音記号入り単語訳と、(合唱団の方が作成した)これも手書きの訳詞をいただきました。今はインターネットでなんでも簡単に調べられる時代ですが、こんなに普及する前には歌詞の単語をひとつひとつ発音記号や意味を調べ書き入れた資料を作り、合唱団はドイツ語の作品を丹念に勉強をしていたことがよくわかります。

いただいた資料を見ながら、自分の勉強も兼ねて1曲目のMinnelied 恋歌 を改めて原稿にしてみました。発音記号を打ち込むだけでも勉強になりましたし、慣れてくると楽しいです。ドイツ語は話せなくとも歌う時にはひとつひとつの言葉を理解している事が必要なことなのだと、改めて実感しました。(実は2月にこの曲を歌った時にはここまで自分で勉強しなかったことを個人的に反省しました)もちろん合唱講座へ参加する方の取り組み方は千差万別、いろいろあって良いと思います!!

ドイツ語の歌に興味のある方、合唱講座で赤間先生のもと一緒に勉強してみませんか?ドイツ語での歌に参加する時にも大いに役立つと思います。



1.Minnelied 恋歌

(1段目/太字:ドイツ語歌詞 2段目/[発音記号]  3段目/日本語:単語の意味)

Der   Holdseligen  sonder  Wank

[der  hɔltze:lɪgən        zɔndər       vuŋk]

とても愛らしい人に ~なしに ぐらつくこと

Sing  ich   fröhlichen  minnesang,

[ziŋ   ich  frø:lɪçən     mɪnəzaŋ]

歌う        喜ばしく   恋愛歌

Denn   die   Reine,

[dɛn   di:   raɪnə]

なぜなら      純潔

Die   ich   meine,

[di:  ɪç   maɪnə]

(Reine)私は   想う

Winkt  mir  lieblichen  Habedank.

[vɪŋkt   mi:r  li:plɪçən   ha:bədaŋk]

合図する  私に  愛らしい   感謝

Ach  bin  inniglich  minnewunt

[ax   bɪn   ɪnɪklɪç   mɪnəvʊnt ]

ああ 私は~である 心からの 恋の病の

Gar  zu  minniglich  küßt  ihr  Mund,

[ga:r  tsu:  mɪnɪklɪç   kʏst   i:r  mʊnt]

まったく ~すぎる 愛らしい 口づけする 彼女の 唇は

Lacht  so  grüßlich,

[laxt     zo:  gry:slɪç]

ほほえむ そんなに あいそよく

Lockt  so  küßlich,

[lɔkt     so:  kʏslɪç]

誘う      口づけのように

Daß  mir's  bebt  in  des  Herzens  Grund.

[das  mi:rs  de:pt  in  dɛs  hɛrtsəns  grʊnt]

       震える で     心の    底

Gleich  der  sonnigen  Veilchenau

[glaɪç    der  zɔnɪgən   faɪlçənaʊ]

同じに     日の当たる すみれ

Glänzt  der  wonnigen  Augen  Blau,

[glɛntst  der  vɔnɪgən   aʊgən  blaʊ]

輝く      魅惑的な   目の  青さは

Frisch  und  ründchen

[frɪʃ   ʊnt   rʏntçən]

すがすがしい   丸いふっくらとした

Blüht  ihr  Mündchen

[bly:t    i:r   mʏntçən]

咲く  彼女の かわいい口は

Gleich  der  knospenden  Ros  im  Tau.

[glaɪç   der  knɔspəndən  ro:s  im   taʊ]

同じに      つぼみの   バラ     露

Ihrer  Wängelein  lichtes  Rot

[i:rər   vɛŋəlaɪn   lɪçtəs  ro:t]

彼女の  ほお     明るい 赤さを

Hat  kein  Engelein,  so  mir  Gott!

[hat  kaɪn  ɛŋəlaɪn   zo:  mi:r  gɔt]

持つ ない  天使 

Eia!  Säß  ich

[aɪa  zɛ:s  ɪç]

ややっ! 座っていられたら 私は

Unablässig

[ʊnaplɛsɪç]

絶え間ない

Bei  der  Preislichen  bis  zum  Tod!

[baɪ  der  praɪslɪçən   bɪs  tsu:m  to:t]

そばで   賞賛される(人) まで ~へ   死

訳詞

1Minnelied 恋歌

⑴この上もなく美しい人に ためらうことなく私は歌おう

歓びに満ちた愛の歌を

なぜなら 私の思う汚れなきあの人は

私に とても親切に感謝の気持ちを送るから

⑵ああ 私は真に恋の病いだ

その上 愛くるしく口づけする彼女の唇は

とても愛想よくほほえみ

キスをするがごとく 私を誘って

私の心の底をドキドキとふるわせる

⑶太陽をあびたすみれの草原のように

その魅惑的な目の青さは 輝き

みずみずしく 丸くふっくらと開いた 彼女のかわいい口もとは

露にぬれた バラのつぼみのようだ

⑷彼女の 愛らしい頬は ほんのりと赤く

天使さえも 持ってはいない そう 神様さえも

ああ ずっと座っていたい

この賛美される人のそばに 死に至るまで


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