2台ピアノコンサート
郡司先生からのメッセージ第2弾
いよいよ6月のベートーヴェンの系譜コンサートに向けての練習が始まります。今までと異なる点は2台のピアノそして合唱団も50名弱という少人数で、アンサンブルを重視しています。それだけにひとりひとりの役割が重視されています。今まで見落としがちであったかもしれないベートーヴェンの魅力を一つでも発見しながら練習をして行きたいと考えています。
ピアニスト4人は実力者でアンサンブル能力も非常に長けています。ぜひ新しい第九の魅力を発見するたびに旅立とうではありませんか。
ベートーヴェンのシンフォニーを2台のピアノで演奏する際には、指揮者は通常いませんが2台ピアノのアンサンブルは、演奏者同士が互いに息を合わせ視線を交わしたり、微妙なタイミングを感じ取りながらオーケストラのような一体感やダイナミクスを生み出します。したがって、指揮者がいなくても、演奏者同士のコミュニケーションが非常に重要になります。
しかし、今回のように指揮者がいる場合、指揮者は全体のテンポやリズムを統率し、各ピアニストが同じ解釈や表現で演奏できるように案内し、また、音楽のフレーズ感やダイナミクスの変化を統一し、2台のピアノがまるで一つの楽器のように調和するようにサポートします。特に複雑な楽曲や細かいニュアンスが求められる場合、指揮者がいることで演奏がより精緻で一体感のあるものになります。特にピアノという単一の音色の楽器からオーケストラの音色を導き出すという点では実際のオーケストラを指揮するよりもより緻密な計算を指揮者が有することが必要となります。特に運命そして田園、歓喜と発展していくベートーヴェンの作品をその内容に沿って作り上げる上で指揮者の果たす役割は重要だと考えています。
このコンサートがピアノブームを迎えている中で新しくクラシックの楽しみかたを広げ、ファンを開拓する上で大きな役割を果たすと考えています。
蛇足ですがどうぞ3人の世代の異なる指揮者にもご注目ください。
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