シンガーシールド

2020年08月08日

写真は8/8の土曜オラ研・ドイツレクイエムの練習風景です。facebook

できたばかりの飛沫防止対策のシンガーシールド、骨組みとなるパイプは塩ビの給水管。軽量かつ強度がありとても安定した作りになっています。上部のL字部分と、下部の口型部分の二つに分解でき、どの練習会場にも運び込むことができます。組み立ては団員が各自で設置、撤収。ビニールシートはマジックテープで着脱し身長に合わせ高さ調節もできます。ビニールは個人所有なので各自が大切に保管し消毒して練習に持参します。

これを独自に考案した郡司先生は、自らホームセンターに連日通い材料を仕入れ試作を重ねました。形にする為にプロの視点で製作に携わった方々、準備に奔走したスタッフと団員など多くの人が関わり実現したシールドです。今後の運用は団員の皆さんの協力が必要。

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《郡司先生より》

個人用飛沫感染防止 用具について

これは完全に飛沫を防止できること 科学的に 証明している ものでは ありませんのでマスクを併用するのが望ましいと考えています 。用具は 縦棒と横棒の 二つのパーツで成り立っておりそれを簡単に組み立てられるようになっております、その左右両方と正面に個人用の 透明ビニールを貼り付けて使用してくだい。なお組み立て 開放をそれぞれ個人で行い強力バントでしっかりとめ 運搬の車まで運ぶことを原則としております。この用具はコンサートに向けて全体練習やオケ合わせと進んだ時に今まで保っていた 前後左右 1 M 30 cm よりも 狭くなる 可能性があるのでその時のために作ったものです。 コンサートでは 9月5日 宮地楽器ホールでの 時に初めて つかわれますがホール、消防署 の許可も得ております 。1日も早く この用具を 使うことがない日が来ることを ! 

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『第9』

このシールドは9月5日宮地楽器ホールで行われるコンサート、ベートーヴェンの第9、2台のピアノ(リスト編)でも使用します。合唱団員は30名程。

大編成のオーケストラ、大合唱で行うことだけが「第9」なのだろうか。第9は6月の個人・小人数練習、7月から2交代制での練習を行ってきました。団員はこのコロナ禍の真っただ中新たに集まった33名です。団員は練習に参加するうえで、徹底した感染予防を求められます。消毒検温、会話は控える、マスク歌唱、時間短縮、健康面の自己管理、往復の様々なリスクなど数多くの制限があります。しかしその状況でも毎回きちんと練習に出席する団員、その熱心さに応える大井先生の指導は、今までの大合唱第9とは少し違う空気が流れているような気がしています。細かい音符にこそベートーヴェンの音楽が宿るのだという指導者、声楽的にも密度の濃い歌い方の訓練や、先生の歌声とわかりやすい説明に導かれ徐々に変化していく団員の声。シラーの詩ベートーヴェンの音楽、ドイツ語の解説、回数を重ねるごとにメンバーの連帯が感じられる声の響きになっていく。少人数だからこそより音楽と自分の声に、深く向き合える気がします。音楽芸術や合唱についてこのコロナ禍がなければ気づけなかった多くの事があります。合唱団の一体感はシールドがあってもなくても変わらない。共に練習した真剣な時間と、今まで多くの人々に歌い継がれてきた「第9」の蓄積によって、私たちの『歓喜の歌』が歌われる。無事に本番に辿り着くことができるのかわからない不安の中、完全に感染防止できるというわけではないとしても、シンガーシールドの実現は私たちに未来への道を指し示してくれたようで、アマチュア合唱の流れを止めないという勇気が湧いてくるのです。(ベートーヴェン250年シリーズ第9合唱団事務局)


「第9」チケット⇒ こちら